徳本監督と今井選手
今井選手
①「残り1キロで徳本監督からもらった言葉は忘れません。『お前に残された時間はあと3分だ。思い残すことはここに全部、置いていけ』と。これは教師に戻った時、使わせてもらいます。受験まであと1週間となった時、『君たちに残された時間はあと1週間。思い残すことはここに全部、置いていこう』と言いたいですね。『謝ったらブッ飛ばす』は使えませんけど」
②「2年間、本当に長かった。すべての力を出し切りました。あと2年あったら...死んでいます」、 「最高に面白かったです」
徳本監督
①「今井よりオレが走った方が速いと思ったよ。でも、その今井を起用したのはオレだから」
②「予選会(昨年10月)以降、今井は調子が上がらなかったけど、今井に取って代わる選手が他にいなかった。今回の駿河台大はそこまでのチームだった。でも、今井がいなければ箱根駅伝に出場できなかった。2年間の努力は本物だし、チームを引っ張ってくれたことに心から感謝している。改めて言う。ありがとう」
③「2年間、面白かったな...。漫画みたいだったよ」
今井選手が30歳31歳の2年間ににして刻んだ各種記録は、10歳年下の選手たちを上回り、周りを刺激し引っ張った 。
その今井選手を勧誘したのが徳本監督。
教員を休職して、大学3年に編入学して2年間限定で、箱根駅伝に挑んだ今井選手という個性派。
陸上長距離の第一線で長年異端児と言われながら戦い抜いて、その後指導者に転じた徳本監督という個性派。
30歳超の2人の個性派同士の対談だけに言葉一つ一つに含蓄があります。
ここから感想。
時間は巻き戻すことができませんから、その場その場を必死でしのがないと、後腐れだけが溜まっていくことになります。
後腐れを解決することは難しいですから、捨ててしまうしかないのですが、人間なかなか手放せない。
結局、過去に執着し続けることになります。
過去に執着すると、今が疎かになってしまいます。
今をやりきることで、過去に執する暇を無くしてしまうというのが、過去に囚われない一番良い方法なのでしょう。
今やりたいことを残らずあげてみる。
どんどんやってみる。
考えるのではなく、動く。