徳本監督と今井選手

2022年01月14日
スポーツ報知のWeb記事で、2022年箱根駅伝98回大会に参加した駿河台大学の徳本監督と今井選手の対談があったので記憶に残った表現を備忘録にあげておきます。


今井選手

①「残り1キロで徳本監督からもらった言葉は忘れません。『お前に残された時間はあと3分だ。思い残すことはここに全部、置いていけ』と。これは教師に戻った時、使わせてもらいます。受験まであと1週間となった時、『君たちに残された時間はあと1週間。思い残すことはここに全部、置いていこう』と言いたいですね。『謝ったらブッ飛ばす』は使えませんけど」

②「2年間、本当に長かった。すべての力を出し切りました。あと2年あったら...死んでいます」、 「最高に面白かったです」

徳本監督

①「今井よりオレが走った方が速いと思ったよ。でも、その今井を起用したのはオレだから」 

②「予選会(昨年10月)以降、今井は調子が上がらなかったけど、今井に取って代わる選手が他にいなかった。今回の駿河台大はそこまでのチームだった。でも、今井がいなければ箱根駅伝に出場できなかった。2年間の努力は本物だし、チームを引っ張ってくれたことに心から感謝している。改めて言う。ありがとう」 

③「2年間、面白かったな...。漫画みたいだったよ」 


今井選手が30歳31歳の2年間ににして刻んだ各種記録は、10歳年下の選手たちを上回り、周りを刺激し引っ張った 。

その今井選手を勧誘したのが徳本監督。

教員を休職して、大学3年に編入学して2年間限定で、箱根駅伝に挑んだ今井選手という個性派。

陸上長距離の第一線で長年異端児と言われながら戦い抜いて、その後指導者に転じた徳本監督という個性派。

30歳超の2人の個性派同士の対談だけに言葉一つ一つに含蓄があります。 

ここから感想。

時間は巻き戻すことができませんから、その場その場を必死でしのがないと、後腐れだけが溜まっていくことになります。

後腐れを解決することは難しいですから、捨ててしまうしかないのですが、人間なかなか手放せない。

結局、過去に執着し続けることになります。

過去に執着すると、今が疎かになってしまいます。

今をやりきることで、過去に執する暇を無くしてしまうというのが、過去に囚われない一番良い方法なのでしょう。

今やりたいことを残らずあげてみる。

どんどんやってみる。

考えるのではなく、動く。