勝ち負け
世の中の出来事は諸行無常です。
勝ち負けは、あっという間に過去の出来事になります。
試合に勝てば嬉しいし、負ければ悔しい。これはいつでも同じです。負けて悔しくなくなったら、それは引退を意味します。
勝ち負けは、相手との相関関係で決まります。
自分がその時点での最高の力を発揮したとしても、相手の力が上回っていれば、戦いに勝つことはできないでしょう。
自分が上手く力を出せなかったときに、相手が力をさらに出せなかったら、戦いに勝つことになります。
長年、プロフェッショナルベースボールで活躍した野村克也氏は『勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし』と語っています。
勝負には時の運という要素も絡んできます。
そうなると、重視すべきは、
勝つことよりも負けないことです。
仮に負けるならば、次の戦いにつながるような負け方をすること。
一戦で態勢が決まるような戦い、俗に決戦といいますが、まず起きることはありません。
ズルズルと消耗戦が続き、戦力回復のための短い休戦期間を挟んで、また戦いが再開するを、人類は繰り返しています。
次の戦いが戦えなくなるような、大敗は絶対に回避する。
勝ったとしても次の戦いが戦えないほどの消耗をする戦い方はしないこと。
戦いに臨む前に『目標を定め、目標達成のために準備』しておくこと、『戦いに臨んだその時に自分の力を発揮する』ことができるように努力しておくことが大切です。
戦いには、錯誤が付きものですし、準備しておいた状況と異なる状況に陥ることのほうが多いでしょう。
その時に、慌てないように、二の矢・三の矢を用意しておくことも必要です。
色々な場面に備えて準備しておくと、想定外の事態に陥ったときにも、対策を考えつくまでの時間を作り出すことができます。
このちょっとした時間を作り出せないと、流れを変えることができません。
強いは、どんな相手にも一方的に負けない状態になっていることだという認識を持ちたいです。
勝ち続けることは、戦う相手を選べば、達成できます。相手を選ぶことに長けていることを巧者というのかもしれません。