人生で一番危険な『さか』

2021年12月06日

順境にあるときに、『まさか!』、逆境にあるときに、『まさか!』。

前者は、自分の調子が良い状態にあるときに、コケタ時に口に出ます。

後者は、自分の調子が悪い状態にあるときに、ラッキーなことが起きた時に口に出ます。

意外なことが起きた時に出る言葉が『まさか』。

仏教的な視点からいうと、すべての果(結果)は、因(行為)と縁(環境)がかみ合わさって起きるので、まさかな出来事にも、必ず因と縁があります。

調子というものは諸行無常です。常に変化しています。

今の状態は長続きしません。人間万事塞翁が馬という言葉がありますように、何が幸福なのか不幸なのかわからないのです。幸せだと思ったことが将来の禍根になる、不幸だなと思ったことが将来の良縁の種まきだったとか、時の経過により、すべてが変化していきます。

調子の転換点は必ずあります。

たくさんある転換点のなかで、『まさか』は、劇的な転換点です。一番危険なさかです。

『何が起きるか予測不能なのですから、何が起きても驚くな』と普段から頭に叩き込んでいくことが、まさかが起きた時の対処方法の最初です。

調子が良い時も調子の悪い時も、坂で滑って転ぶことはよくあります。転んだ時に、急速に転げ落ちてしまうのか、踏みとどまることができるのかは『何が起きても驚くな』が基本です。


転げ落ちてしまうと加速しますから、不幸感も急激に広がります。

『沈んでも屈するな! 浮かんでも驕るな!』を胸に秘めて、生きましょう。