前提や使う単語の確認

2022年09月01日

どんな作業でも、始まりと終わりがある。


量産品の製造ラインを扱う人は、毎回同じ経過になることを望む。

個別注文を受けて、何かを作る人は、ほぼ毎回何か異なっているのが当たり前と思っている。


前者は、同じ時間に始まり同じ時間に終わることが最良。

後者は、作業する時間をずらさないと注文通りに完成しないこともあるから、そのときそのときに応じた対応をする。



前者と後者は、水と油。

前者と後者が作業工程の最適化について議論する場に居合わせたことがあるが、前提がそれぞれ違っているから、水と油を掛け合いに終始していた。

同じ単語(××テスト)を前者と後者が異なる意味で使っていたから、その工程の段階で××テストをするのはおかしい。この工程で××テストをしないと前に進めないだろうという、不毛な議論が数十分続いた。


研修セミナーには、異なる業界の方々が参加する。

同じ業界でも仕事の進め方や社内で使っている用語が違うのだから、業界が異なるとさらに複雑怪奇になる。

フリートークや質疑応答が頓珍漢な方向に進むこともある。それぞれ自分の所属している会社のメンツをかけた議論になってしまうこともあるから、厄介だ。


正直、話を聞いているとなぜこんなに熱くなるのだと思うことが大半だ。


議論するなら、前提や用語のすり合わせはやっておかないといけない。


なぜ格闘技の試合ががんじがらめでルールに縛られているのかがよくわかる。

他団体との交流戦で、どのようなルールを採用するかで揉めるのもわかる。