我慢してはいけない!

2021年12月05日

我慢とは、『苦境や逆境にめげずに耐える』という意味で現在使われています。

仏教的な視点から言うと、現在、多くの人が間違って使っている言葉と言えるでしょう。

本来、我慢とは、『我に慢心を抱く』という意味で用いられ、非常に戒められてきた事柄のことを指します。

七幔

1.慢:自分より劣った者に対して、自分のほうが勝っていると驕る心

2.過幔:自分と同じ程度の者に対して、自分のほうが勝っていると驕る心。自分より優れた者に対して自分と同じだと言い張る慢心。

3.幔過幔:自分よりも優れた者に対して、自分のほうが勝っていると驕る心。

4.我慢:我意に執着して驕る心から離れられない慢心。

5.増上漫:悟っていないのに悟ったと言い張る慢心。

6.卑漫:はるかに上をいく者に対して、自分は少ししか劣っていないと思い込む心。

7.邪慢:悪い行いをしても正しいことをしたと思い込み、徳がないにも関わらず徳を積んだと思う心。


仏教的な視点からいうと、我慢するとは、自分の我を張り続けてしまった結果、批判を受けて耐え忍ばなければならなくったヤバい状況をいう言葉です。

我慢するというのは、間違った行為の結果です。本来、人は我慢してはいけないのです。

心を鎮めて、増長することなく、虚心坦懐(心にわだかまりがなく、平静に事に望むこと)で生きていきたいですね。