智慧

2021年12月18日

仏教でいわれる「智慧」は 真理を知る働きのことです。

『真理を知ることで心の迷いを破ることができる』と教えられます。

「智慧」というのは、大宇宙の真理である因果の道理に従って、善いことをなし、悪いことを止め、人格を高めましょうということです。 

心をしずめて継続的に努力していくと、周りの人から尊敬されるようになり、人間関係も良好になります。 未知のことに恐怖を感じてしまいがちな人々でも自分たちが認めた人の提案は受け入れやすいです。人格者になると、周囲を巻き込んだ、より大きな仕事や新しい仕事に取り組みやすくなります。

お釈迦さまがお弟子さんの中で智慧第一と認めていたのが舎利弗(シャーリプトラorサーリプッタ )です。『般若心経』や『阿弥陀経』は、舎利弗に対してお釈迦様が説かれた教えです。

バラモン階級の方ですから、インドでは上流階級 です。お祭りを見に行って、酔生夢死(結局何も残らない虚しい人生を送る)を感じて、とある教団で、苦行をしました。其のとある教団の幹部として活動していたのですが、それでも虚しさがやまずに悩んでいました。お釈迦様の弟子と出会ったことがきっかけで、お釈迦様の弟子になったそうです。

この方は、仏教の教えを説く建物である祇園精舎の建立の際に反対者の説得や工事の監督など大活躍されました。仏教が説く智慧を見事に実践したことで、お釈迦様の十大弟子の智慧第一と称されることになったそうです。


屈指の頭の良さを持つ論者ですら、悩みに悩んだのは、知識を器用に使いこなす知恵では、悩みは解決できないからでしょう。

智慧と知恵の違いは、字画数以上に開きがあります。

人格という要素を身にまとうために、精進しましょう。